現代文学への道

日本文学盛衰史 (講談社文庫)

日本文学盛衰史高橋源一郎 (講談社文庫)

現代に生きる我々は、明治の文人達の作品を読むことはできるが、彼らの生活を想像することはなかなか難しい。そこで、この本の中では明治後期の文学者の生活を、現代に移すことによってわかりやすく解釈している。すなわち、田山花袋はアダルトビデオの監督になり、石川啄木は伝言ダイヤルにはまっている。

「坊ちゃんの時代」(関川 夏央著, 谷口 ジローイラスト)と時代的にダブっているため、「坊っちゃん…」を何度も読み返し、時代の流れを理解していた私には読みやすかった。

タイトルはもうちょっと時代を狭めた方が良かったのではないだろうか。